さて、東海岸出身の米人二人(20代)たちに聴かせたのは以下の6曲。びっくりするほど皆さん、その時の日本を代表するビッグネームである。
ゴダイゴ 「はるかな旅へ (Where'll we go from now?)」
ピンクレディー 「Kiss in the dark」
松田聖子 「All the way to Heaven」「We are love」
Dreams Come True 「THE FIRST DAY WITHOUT YOU」
宇多田ヒカル 「Easy Breezy」
これらの曲に順番をつけさせたら、興味深いことに二人とも全く同じ順番をつけた(それぞれの曲に対する評価もかなり同じ)。ということで以下、1位から並べていく。けっこうばっさり切り捨てているかも知れないが、彼らも特に誰かのファンということではなく、全て初めて聴いた曲と言うことで、バイアスのかかっていない、ストレートな意見だと思われる。ファンの方がおられたら、誹謗中傷ではないという事を了解頂きたい。(A)(B)は彼らのコメント、それ以外は自分のコメント、感想。
1位 ゴダイゴ 「はるかな旅へ (Where'll we go from now?)」
「タイトルの言い回しが変。こんな言い方はしない(A)」「これからぼくら、どこいくの」みたいなタイトルが「どこぼくら いくのこれから」みたいに聞こえたら、確かに変か?変かもな・・・。「歌はいいけど、バックコーラスが変な感じ(B)」「なんだろう、こういう歌、昔聴いたことあるぞ、あ、Steely Danだ(B)」 それはちょっと違う気はするが、言いたいことは分かるような気がする。奈良橋陽子の歌詞は、ちょっと不自然な箇所があったようだが、曲調も手伝って聞きやすいからか、全体には高評価。
2位 ピンクレディー 「Kiss in the dark」
「発音は問題なし、メロディも問題なし(AB)」簡単な歌詞だからだろうか・・・?「歌詞がちょっと変だが、日本人と分かっているからそう思うのかも知れない(B)」「でもけっこうすごいこと言ってるんじゃ(A)」しかし採点を見る限り、外人に外注した歌は、米人2人に対しては、非常に良い成果が出ているようだ。
3位 松田聖子 「All the way to Heaven」
「歌手としてはすごく練習したなって感じ」「しかし歌詞のかなり長いパートを、ずっと聞き取れなかった(B)」「はじまっていきなり「ベイビィ」はないだろう。「ベイベ(カタカナで表記して)」ならともかく (A)」これも歌は外人作。ピンクレディーの歌もそうだが、歌詞・メロディともにすごく歌いやすいように配慮されて作られた歌、という感じだ。「I know, You know, What to do」だけで4小節も使っている。カタカナにすると、「アーイノウーー、ユーウノウーー、ワーーットゥーードゥーーーー」これ、米人に聞かせるにはゆっくりすぎないか。
4位 Dreams Come True 「THE FIRST DAY WITHOUT YOU」
「歌詞も発音もいいけれど、すごくひっかかるんだよな(J)」「おれも (A)」「ああ、メロディが変なんだ。すごく狭いレンジの音しか使ってない感じ」「すごく伝統的なJ-POPのメロディだ (A)」 確かにこの歌、いかにもドリカム的なメロディだ。日本語の歌詞の方が似合う感じ。この曲の音域が狭いとは特に思わないが(比較するなら、Snow patrol「Chasing cars」なんてラシドレミファの6音しか使ってない)
5位 松田聖子 「We are love」
「この歌を歌ったの何歳の時?」(28歳)「なんつーか、歌詞が簡単でかわいすぎ。ティーンエイジャーならともかく、30歳の歌う内容じゃない (A)」「タイトルWe are loveもちょっと厳しいよね。歌詞の内容はだいたい分かるけど、大人の歌じゃない(B)」なんとなく、心配していたあたりが如実に表れた感じがする。
6位 宇多田ヒカル 「Easy Breezy」
「まず歌詞が良くない。タイトルも「Easy Breezy Japanesy」みたいな感じで良くない。楽しめない」「タイトルは単なる音の遊びだと思うけど、不適切な表現、過激な表現、あるいは間違った表現があって良くない。かえって時代遅れな感じ (A)。安っぽい」発音は問題ないようだが、内容でかなり厳しい点がついてしまった。このアルバムでは宇多田本人が「歌うのが恥ずかしい」と発言している曲もあるらしく、日本人の自分には分からないが、内容的にはかなりやっちゃった系なのかもしれない。20代の二人にはだめでも、もしかしたらティーンエイジャーにはいける内容なのかも知れない。
ということで次回は、もう少し結果をまとめ、このあたりについて考えてみたい。
コメント (2)
日本語だと、日本語が母国語でない人が書いたり歌ったというだけで注目されるけど(注目するけど)、さすが英語圏の人はそれそのものには興味なさげですね。中国語やロシア語でもそんな感じなんですかねぇ。
でもお二人の発言を読んでいると、けっきょくは完璧な発音や言い回しよりも歌としての魅力、てな傾向が感じられて、ちょっとほっとしたり。
投稿者: pen | 2010年2月 1日 11:00
日時: 2010年2月 1日 11:00
まとめのところでも書いていきますが、発音というのはそれほど大きな要因じゃないな、という気がしております。
投稿者: ryo907 | 2010年2月 1日 14:41
日時: 2010年2月 1日 14:41