スイスのメーカーQuantyaのバイクEVO1に試乗してみた。
かっこうは普通のオフロードバイクだが、シリンダーが無く、その代わりに馬鹿でかい
バッテリーが収まっている。排気管もなくラジエーターもない。モーターにすると、
いろいろとシンプルになるなと実感する。
バッテリーとモーター。ガソリンタンクももちろん積んでおらず、これで重量は
90キロを切る。ギアもなければクラッチもない。ただスロットルを開けるだけ。
リアブレーキは左手で操作する。つまり、繊細な操作は足よりも手の方が向いている、
ということだろうか。
メーター横のキーをひねるとメーターが点灯して、それだけで発進可能に。
モーターと言うことで発進時からトルクがある。クラッチもギアもないので
半クラッチとか気を遣わなくてもいいのは、競技においても強い味方になるはず。
加速そのものはスプロケットのギア比で変わってくるが、試乗したものは
250単気筒、いやそれ以上の力があると感じた。それで車重が90キロだから
ひらひらと楽しい。家の周りを走ってみたが、モーター音のするバイクということでか
運動会帰りの小学生たちから大注目。ともかく軽くて楽しい。ダートに持ち込んで
振り回したらさぞかし面白いだろう。
モーター音を聞いてみる(QuickTime Movie)
スロットルのフィーリングは内燃機関とはやはり違い、アクセルを戻してもう一度開ける
時などに、加速しなくてあれっと思うこと有り。またパーシャルが苦手で、
加速したり力が抜けたりを繰り返す。要は、加速しているかそうでないかを
スイッチのように繰り返す。このバイクは思いっきり加速して、減速して、というのが
得意なのだ。最高速度は100キロ程度。試乗した車はリミッターが入っていて
60キロくらいで頭打ちになる。
問題点が無くはない。
・静かすぎて、隣の車線を走る車に気付かれずに車線変更される
なるほど疑似走行音が必要という話もこれなら分かる。
・価格が100万円を越える
・1時間ちょっとしか走れない(らしい、試したわけではないが)
しかしこれ、航続距離が改善さえされれば爆発的に普及することも予想され、
今後が非常に楽しみな製品だな、と感じた。