FLOOR J-07 ![](image/kplgs.jpg)
千浩観察室(13ヶ月-14ヶ月)
・他人とのコミュニケーション
海外出張等で更新が遅れたが、やはり進歩は速い。
もともと人見知りしない子のようだが、電車の中でも公園でも、
スーツのおやじにもおばさんにも誰にでも愛想を振りまいているようだ。
1歳を越したばかりの千浩にとっても、まずすることはより良い第一印象。
笑顔が効果的なことは赤ん坊なら誰でもわかっているのか?どうすれば
回りから好かれるのか、それが自分にどういう影響を与えるのか、
本能的に知っているに違いない。
んが、先日こういうことがあった。
妻が連れて言った病院で、2才くらいの女の子に近寄っていった千浩。
笑顔を振りまきながら、どこで覚えたのか知らない不自然な笑いを
千浩「アハハハ、アハハハ・・」
女の子「・・・・・・・・変なの」
初対面の人にいきなり笑いかけたらだめだって、分かった?
![](image/chibath1.jpg)
風呂場。1才前の写真。この後こけて出血。
視覚的な距離感
千浩が視覚的な距離感をつかんだのは何時だったか。この世にあるもの、
手を伸ばせばつかめると思った4ヶ月頃、千浩は何にでも手を伸ばしまくっていた。
今は違う。手でつかめるものはもちろん、階段の段差、椅子の高さ等も
かなり正確に把握している。先日公園に連れていって、溝のフタに上を
歩かせようとした。フタは金網上になっており、下に落ち葉が溜まっているのが
見えた。すると千浩は怖がって歩こうとしない。そこが地面から高い場所にあると
明らかに分かっていた。う〜ん、興味深い。が、その10分後に地面の落ち葉を
手でちらつかせたら、それを追って思いっきりフタを歩き越えていた。
あんたの危機管理能力はどうなってんだ!?
自分の望むものを指示。
自分が注目するものを指で指すことを知った。お茶が飲みたいとき、ボトルを
指さして「ア〜!」ご飯を食べさせようとしてもおかずを食べたいときは、
おかずを指さして「ア〜!」。初めは一本指で指せず、マージャンの牌でもツモるように
指全体が下を向いていたが、今は人さし指だ。鳥が飛んでいたり、花が咲いていたり、
そう言うときも指を差すようになった。自分の思っていることをかなり伝えられる
ようになって、千浩もかなり楽になったであろう、と思う。
やはり、親を見て育つ。
当たり前の話だ。人生の師であれ、反面教師であれ、長く接する親から多くの
物を学ぶ、当たり前の話だ。が、今はそれがどうした、というところまでは行っておらず、
あくまで何でもまねると、そう言う段階のようだ。
プランターの花にじょうろで水をやる。それを見て、空のじょうろで水を
やるふりをしている。意味はわかってない。(分かっているはずがない)
テレビのリモコン、キーを押す。押す瞬間だけ、リモコンをテレビに向かって、
差し伸べている。そんな些細な、まねする必要もないようなことまで
千浩はしっかり見ている。やだなあ、自分の良いところからいやなところまで
しっかりまねされるのだろうか。
![](image/water.jpg)
真剣な表情で水をやる。というか、そのふりをする。
水は入っていない。真剣さがかえっておかしい。
子供なりの色気?
下の写真。どこにでもいる、赤ちゃんの写真だ。もちろんうちの子の
写真だが、この写真から何か少年でもないような、少女でもないような
何か分からないような色気を感じるのは自分だけだろうか。
![](image/chinaked.jpg)
な〜んていうと「なんか怪しい趣味があるのでは?」と妻にいぶかられた。
いや、そう言う趣味はないのだが、ほら、写真集とかあるだろう、怪しい
人形師の写真集。子供でもなく、少女でもなく、少年でもなく、ま、少女に
いちばん近いのか。なんとも妖しい表情の人形。倒錯しているとも思えるが、
きれいだと、魅力があると認めざるを得ない人形。あれとなんだか共通点が
あるように感じた。いいけどさ、わからなきゃ。
ちなみにこの写真、下にはおむつがしっかり写っているのでカット。
子供の匂いとは。
子供の匂いは、日々変わっていく。いや、匂いフェチとは思わないが、子供の匂いはいい。
生まれたばかりの時は、羊水の匂い。潮の匂いだ。人間は海からうまれんたんだな〜と
思える匂いに、300日胎内に入っていたんだねと思えるような、するめがふやけた
ような匂いもする。それが出産直後。その後3ヶ月くらいまでは母乳の、甘〜い、嗅いだら
ふうっと張りつめていた緊張が溶けてしまうようないい匂いがする。いいな〜と思って
いたら、そこから先はけっこう普通の匂いになってしまった。それでも、
加齢臭とは反対の、いい匂いがやっぱりする。自分もそう言う匂いを
発散させていたのだろうか。と、思いつつ、最近生まれたばかりの赤ちゃんを
見に友人宅へ。あの甘〜い匂いをまた嗅げると、期待していた。が、
ちっともいい匂いじゃない。
そうか。匂いは遺伝だ。自分が良いと思う匂いの嗜好は、きっと遺伝している。
自分の関連する匂いは、きっと気持ち良いのかも知れない。
あるいはかつて自分が発散していた匂いを覚えていて、自分の子供が
出す似たような匂いを、快感、あるいはノスタルジーとして感じるのかも
知れない。匂いごときでこんなに思いを巡らせるのは、ナンセンスだろうか。
まあいいや。
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Updated at Apr. 30,2000